占い師というと霊感とリンクさせたイメージを持つ人も多いようです。
とはいっても霊感の定義も明確ではないので難しいところではありますが、霊感の有無が占い師になるという意味でどのようなメリットとなるのかについて言及したいと思います。
霊感の定義というのは人によって違うというようにまず考えてください。
個人的に霊感とはこのようなものだよねという私の意見でこのページを書いていきます。
結論からいいますと霊感というのは精神的に相談者の情報を拾う能力といって良いかと思います。
インスピレーション、あるいは直感などと解釈しても良いかと思います。
ビジネスでも霊感というのは実は必要で、たとえば共感力、感性、ビジネス勘などに近いのかな?と思っています。
私の場合には専門が断易ですが、断易ではたとえば「私の仕事運って来年どう?」というようなピンポイントの問いに対しての答えが卦に出てきます。
卦の組み方は当然誰がしても同じですが、その解釈もほとんどのところまでは同じです。
その先に霊感のようなものがあります。
・相談者の話し方
・相談者の雰囲気
・相談者の感情
このようなものはすべて相談者の意識から発せられます。
そして潜在意識も関係していて、話をただしているだけでこちらの意識が澄んでいるような調子の良いときには、相手の潜在意識が透視できるかのように「観える」ような感覚があります。
そのときにたとえば卦では来年の仕事運でたとえば出世すると出ていても、その最中に
・出世はできるが最終的には人の嫉妬を買いやすいキャラなのでうまくいかないことも出やすい
・出世した後に部下や同僚に足を引っ張られやすい
などというような情報を伝えることができるなどもあります。
霊感を前面に出す占い師が最も多いのは個人的にはタロットではないかと思っています。
たとえば霊感タロット占いというような表記になっていることが多いのですが、この場合の霊感というのはたとえば霊が見えるなどという意味ではない人が大半を占めると思ってもらって良いです。
私もこのように霊感タロット占い師として活動している人を知っていますが、いわゆる霊が見えるというような霊感を持つ人とは会ったことはありません。
あるタロット占い師に聞くと、いわゆる霊が見える霊感タロット占い師は数%もおそらくいないと聞いたことがありますが、タロットでいう霊感というのもやはり直感力やインスピレーションというように考えてもらうと良いかと思います。
霊感というのは私は波動、振動だと思っています。
万物は波動でできているという説もありますが、物質は粒子といって粒で形成されていますが、この粒をさらにくだくと振動となるということです。
意識というのは振動だけで存在します。
たとえば音などは振動でできていると科学的に証明されていますが、心の内言も同様に実は外に振動として出ているわけですね。
意識が敏感になるとこの内言の振動を感知できるというのを私は霊感だと考えています。
ちなみに私の場合、小さいころからいわゆる通常の意味で死霊が見えるというような意味での霊感はまったくありませんでしたし、今もありません。
そのため多分に後天的です。
私の場合は瞑想を15年ほどしていますが、それによって次第に相手の考えていることや、人柄などが自然にわかることも出てくるようになりました。
瞑想というのも呼吸を不自然に操作するものでなく、禅のように自然に呼吸をし、ただ呼吸に注意して想念を抱かずに見つめるということで霊感というような感性は確実に育てていくことができます。
センスのある人だと1年ほども瞑想すれば占い師としては十分なほどの霊感が習得できるということも少なくないと思います。
つまり生まれつき霊感があるということは必須ではないということがいえるかと思います。
さらに占いというのは最初まったく霊感がなくても当てれば良いわけで、当たるようにしっかりと技術を磨けば霊感はなくても何の問題もありません。
また特別な修行などをしなくても占い師としての経験を積んでいくと自動的に霊感、あるいは未来へのチャンネルが開いていくというところもあります。
たとえば私の例を少し紹介しましょう。
対面で占いの相談を受けるとこの悩みには断易だな?気学だな?というようにジャンルを特定します。
たとえば断易を採用して占いをはじめると、相手にコインを振ってもらいその判断を相手に伝えていきます。
なぜかその日は相談者が驚くほどにいろいろな話をすることがはまったような感覚があり、相手が帰宅する時間になりました。
そして2ヵ月ほどしてその人がお礼とともに別の依頼に来られるのですが、あのときはという前回の占いの話になり、すごく当たっていてその通りになりましたと言われたので、そのときの資料を出してみます。
なるほどそうなったかなどとよく当たっているなぁと感心しつつ、よくみるとコインの枚数から卦を出すときの卦が間違えていることに気付きます。
あれ???と思うのですが、その場ですぐに正しい卦を出してみると相手のその後の話とまったく合っていないことに気付きました。
つまり卦をそのときは出すのを間違えたことで正しい未来が出てきていたということです。
この理由はなぜなのかはっきりとは断定できないのですが、単純な卦のミスということでなくどうも正しい未来を卦に出すために私か相談者の潜在意識が間違えさせるというようなところもあるのかと思います。
実際に私は合計で数千回は卦を出しているかと思いますが、10回ほどこれと同じように卦を間違えたことでかえって正しい未来が出たということがありました。
タロット、気学など他のジャンルの占い師の人と聞くと達人ほど同じような経験をしているという話も聞いています。
これは初心者のうちにはあまり起きない現象で、私の例でいいますと数年何度も何度も卦を出して判断の練習をしていくうちに起こってきた現象で、たとえると易という占いのシステムが自分にインストールされたというような感覚もします。
もちろんわざと間違える、間違えることを期待して占いをはじめるというのは論外で、この話はそのような意味でしているわけではありません。
正確に卦などを出そうとしていて、特に意識もせず無意識に卦がわからないまま間違えていたというような感じの話をしています。
つまり易を何度もして時に非常に厳しい占いの対象を調べることもある中で、次第にその占いのジャンルが自分のものになっていくということなのかもしれません。
きっとみなさんも同じような経験をしていくことかと思います。
占い師では霊感タロットというような形で霊感を看板や名前や名刺に入れる人もいればそうではない人とに分かれるかと思います。
ちなみに私の場合はまったく霊感を前面にはしていませんし、霊感という言葉も人の前では口にしたことはありません。
相談者の人は多くはまだ科学万能とする社会に住んでいますので、霊感という言葉に怪しさを強く感じるという人も少なくないと聞いたことがあります。
そのため霊感ということを前面にしたときに怪しいというようなイメージを持たれて、かえってそのような怪しいとイメージを持つ人を遠ざけるという可能性も否定できないのでではないかとも思います。
もちろん霊感タロットをターゲットに占い師を探すというわけで絶対というわけではないですが、ここは開業した後にお客さんの話を聞きどう自分のお客さんの層にどう思われるのかということを聞いてみると明確になるかと思います。
私はよく先輩などに言われてきたのは断易ではあくまでも卦が基本、次に吉凶が大事、最後にその結果以外の感じたことを伝えなさいということでした。
たとえば吉凶が吉であれば、相談者は霊感的なことからくるアドバイスよりもその結果を聞きたいはずです。
少なくても私が相談者であれば吉凶を聞きたいと思います。
それは卦に出ているわけで、ここまでは左脳的な判断で十分できるはずです。
その次になぜその結果になるのか、どうすればもっと吉凶を良くできるのかという霊感的な情報を聞きたいと思うはずです。
占い師の基本というのはあくまでも吉凶をしっかりと読み取り当てることであるというのは忘れてはいけないことだと思います。
たとえば私が相談者であるとして、卦の情報からの吉凶を無視して、その人の霊感によって独自の判断をされればどうかと思います。
それが外れていれば次はもう相談しないでしょう。
占い師というのはあくまでも吉凶を当てる職業であり、その基本はブレずに外れてはいけないと思います。
ただどうしても相談者を前にして、経験を積んでいくと解釈がその場の雰囲気に引っ張られるということもあります。
ここでも冷静に卦の情報を元に判断するということが重要だと思います。
占い師というのは技術的な専門的なことを割り出してそれを話せば良いだけというイメージの人も多いかもしれませんが、実際にはその前に社会的な経験がモノをいうことも多いです。
・仕事
・恋愛、復縁
・結婚、離婚
・お金のこと
などの相談があったときにその経験を自分がしてきているのかというのは技術以外では相当に重要なことといえます。
共感力といえば良いでしょうか、相手の気持ちに寄り添うカウンセラーのような立ち位置も相談者の中には求めている人も実際には多いです(しかし表に出してそうはっきりという相談者も少ないですし、また自覚していない人も多い)。
たとえばお金のことや仕事のことの相談を受けて、来年に収入が増えるような流れになると判断できたときに、それまでどう暮らすのかというのも占いでは重要な相談事となります。
転職、社会保障などのスキルや知識があるとより分厚いアドバイスもできるでしょう。
同様に恋愛や結婚でも経験があるほど占いの判断をより分厚く満足感のあるアドバイスをすることができるようになります。
みなさんも実際に占い師に相談をしたこともあるという人も多いかもしれませんが、そのときに事情を話してもあまり社会情勢などに精通していない感じがして、アドバイスも表層的に終始して何かしっくりとこなかったという印象を受けた人もいるのではないでしょうか?
このような感覚のときにはアドバイスを深くまで行えなかったという可能性もあるということだと思います。
占い師というのは運命を判断する、鑑定するということは個人的には十分ではないと思います。
最終的には相談をしてみて、何か最低1つでも希望をもって帰ってもらうということが最も重要なことだと考えています。
実際に卦や人生の流れでネガティブな事象が出ることもありますし、それをそのまま伝えるのも重要なことかもしれません。
もしかすれば本人もそれを何となく感じていて不安から相談に来ているのかもしれません。
それを的中させてそのまま当たったとして何の利益があるのでしょうか?
占いというのはやるほどに的中率を下げるのが本当の能力だと考えています。
占いの結果というのはそのまま何もしなければそうなるということにしかすぎないので、相談時間の間にできるだけ運命を好転させるアドバイスをできるかが占い師の役割の1つだと思うのです。
人間というのは絶望的な状況でも、まだ〇〇という方法があるというように何かの1つの希望でも見つかればその方向に未来が流れていくこともあります。
それには相手の信頼を得て、アドバイスの通りにすれば悪いことを回避できるというように相手に確信させるような何かを持たないといけないと思います。