不注意というのはすべての人間につきもので、100%完全になくすことはおそらくできません。
不注意というのは意識のある瞬間の間が必要となりますが、このたかが一瞬の間を確保するのにすごく意識の能力が必要となるんですね。
不注意というのは発生する流れがあるんですね。
・対象を把握する
・決定を促される
・行動の決定が行われる
・行動に移す
まずたとえば車の運転でいえば左折するなどの決定や行動の対象を把握します。
それはカーナビの指示かもしれませんし、同乗者の指摘かもしれません。
その把握をした後にこのような流れがあってはじめて左折するという行動に移すことまでできます。
この流れで不注意というのが発生するポイントは行動に移すまでの前であることが多いと思います。
この一瞬の間にそのまま決定通りに行動してしまうのか、それとも一瞬だけその自分の決定を客観視できて観察するのかが選択されます。
もちろん今回は車の運転を例にしましたが、人間が取るすべての行動でこの構造は適用されます。
人間というのは究極的には感情で動いているわけですが、決定をしたときに、その決定を確認するというのはたいていできていないんですね。
特に感情のコントロールが苦手な人ほど自分の決定のままに行動するようになります。
たとえば怒るというときも、怒るという感情などに対して一瞬だけ間を取れて客観視できれば外で怒りが発動しないなんてこともできるようになります。
決定をしたときに、意識はその決定にフォーカスを当てて集中し、そして意識自体がその決定と一体化するようになり、そのまま行動するというようになります。
要するに地球風にいえば思い込みが原因ということですね。
そしてここで重要なことは集中力で、集中力がある程度獲得できると、自分の決定を客観的に観察できるようになり、決定を解除することもできるようになる場合もあります。
この段階にくるまでに瞑想だと数年かかるということも多いです。
ちなみに瞑想は
こちらの動画で説明しています。
ゴルフはバックスイングでトップにいった後にダウンスイングに入ります。
しかしトップで一瞬の間、ためのようなものがあると良いスイングとされます。
野球のバッターでも同じで、足を上げたときに、次に足を下ろしていきスイングに入ります。
しかし足を上げたときに一瞬だけピタッと止まるときがないと調子が悪いとされます。
非常に興味深いですが、意識も同様で決定をした後にその決定を観察する一瞬のためがないとダメなんですね。
人間のミスというのは大半が集中力の欠如に原因があります。
たとえばみなさんは3日前の夕食のメニューをすぐにいえますか?
また今日外出したときにどちらの足から玄関を出たか明確に意識や記憶がありますか?
これが即答できるかどうかというのは、そのときに現在という瞬間にどの程度意識がおかれていたのかということが関わってきます。
集中力というのは記憶とまずリンクするのですが、このような記憶がないというのはそのときにたとえば他のことに意識が向かっていることが多いんですね。
たとえば夕食で見ていたテレビに意識が向かっていた、外出時にその日やることに意識が向かっていたというような感じです。
瞬間瞬間に意識を集中させるというのが完全な人間のスタイルですが、その日やることに意識が向かうというのは未来の時間に意識がずれておかれていたということです。
未来にエネルギーを漏らしていたということで、実はそのときにエネルギーが減っているんですね。
過去に意識が向かうのも同様で、この現象を我々は老化の原因と呼びます。
実際に人間のミスの大半の原因はこの意識の時間へのフォーカスのずれにあります。
ほんのちょっと再考する能力があれば避けられるミスは相当多いんですね。
不注意をなおすというときに集中力を鍛えるというのは数年単位の作業となります。
しかし自分のすでにある集中力をかなりの程度までフルに使うという方法もいくつかあります。
・適切に休みや休憩を取り疲労回復をする
・睡眠をしっかりととる
・整理整頓をする
・心配事や悩みをなるべく持たない
疲れは集中力低下の原因の1つですね。
また心配事というのも日常でもそこに注意を取られ、知らない間に心配事を考え、そして意識は心配事になっていることもあります。
不注意をなおすというときに瞑想を導入して注意力を鍛えるというのはたしかに非常に大事なことではあります。
しかしそれと同様に大事なのが、リラックスするということなんですね。
注意力が上がるほど意識の緊張状態も上がるというのはよくある非常に危険な特徴です。
これはひどくなると精神疾患になりがちなんですね。
今という瞬間に注意するというのも、悪くいえばいろいろなところに意識を飛ばすというようになるわけで、このときに注意が分散して余計なところにまで意識がいってしまうというようになるわけです。
そうではなく、
・注意集中力を上げる
・しかしその注意集中力は緩く使う
というように瞑想の状態を日常で現実化しなければいけないわけです。
リラックス集中です。
人間はたしかに今という瞬間に時間をずらさないように意識をおいて生きられるようにならないといけないのでしょう。
しかしそのときに緩く意識を今に置くというところも決して忘れてはいけないということです。
ここ非常に重要です。
意識が固くなると非常に苦しい状況になるので、しかもその回復は一生できないという人もいるので忘れないようにしてください。